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特定看護師は医師にかわって、医療行為の一部を行う看護師のことです。
認定看護師や専門看護師は、看護師のスペシャリスト言えますが、特定看護師は医師の判断を待たずに一部の医療行為を行える人材で、医者と看護師の間に立つ役割を担います。医師の負担を減らすだけでなく、今後迎える超高齢化社会における在宅医療を支える重要な位置づけとして期待されています。

そもそも特定看護師制度が考えられるようになったきっかけは、近年の医療が高度化かつ専門化が進んでおり医師一人に対する負担が大きくなっているためです。（今までにない診療科が増えて、既存の診療科も細分化されているのはまさにそれが理由）
医師の時間が限られている中で、医師不足の地域はますます十分な医療が提供できない状況になっています。地方ほど高齢化が進んでいるため医療行為が行える特定看護師の誕生は、待ち望まれていたのです。

アメリカではすでに医師の指示を待たずに医療行為の一部を行える、診療看護師や麻酔看護師はNP(ナース・プラクティショナー)と呼ばれ、すでに存在しています。
患者にとっても迅速な治療や医療を受けられるのでありがたい話ですし、気難しそうな医師よりも女性看護師の方が話しやすかったりというのもあるでしょう。（注：気難しそうな医師ばかりではないし、男性看護師さんもいます）

2015年10月に始まる見通しですが、特定看護師の制度は設立当初の構想から大きく変わっています。医師、薬剤師、看護師の領域にまたがる制度のためなかなか決着せず、3年以上におよぶ議論の末、特定の行為ができる研修制度という位置づけになり、特定看護師という新資格の設立は見送られました。

医行為の分類に関するアンケート結果
全日本病院協会が、平成24年9月7日〜10月5日の期間で実施した病院長と看護部門長アンケート調査で、2363病院の病院長から382件、看護部門長から410件の回答を得ました。
※社団法人全日本病院協会 病院のあり方委員会参照

調査結果の傾向を説明します。

病院長と看護部長ともに、特定看護師の実施をＮＧとする項目は、専門的、観血的侵襲的項目でした。
また、検査や薬剤に関連する特定医行為項目は、チーム医療推進のため専門の技術職に委ねるべきであるという意向は共通でした。

病院長と看護部長の考えにギャップがあった項目は・・・

一部の医療行為が行える範囲は、気管挿管、傷の縫合、薬投与調整、脱水時の点滴などで、研修制度を通じてこれら、今までの看護分野から広げた医療行為を身につけてもらう制度となりました。
特定看護師の具体的内容は、これから煮詰めるところですが医師を助けるための特定医療行為が、逆に患者に不安を与えるようなことにならないよう切に願っています。

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