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数か月や1年目未満で病院を退職した看護師も多く、看護師の退職は女性の職場ならではの悩み以外に、看護業務の忙しさも原因にあるようです。

 

日本看護協会の発表によると、2010 年度の看護職員離職率は常勤全体で11.0％、新卒 8.1％となっています。

 

新卒看護師は既存看護師よりも離職率が低い結果となっていますが、8％なので50人の新卒看護師がいたら4人が1年未満で退職していることになります。

 

また、地域によって離職率の差があり、東京23区や政令指定都市の病院は他の地域よりも高い離職率となっています。（常勤離職率13.3％、新卒看護職員離職率8.8％）

 

退職には看護師それぞれの事情があるから、一概に良い悪いは言えませんが、一度短い期間で退職をしてしまうと、その後も短期間で転職を繰り返す看護師が多くいるように思われます。

 

看護師の離職の主な原因となっているのは、出産、介護、引っ越し以外に、メンタルヘルスの不調があります。
メンタルヘルスの不調は、「20 歳代」「東京 23 区・政令指定都市」「400 床以上の病院」の常勤看護職員の割合が高く、 新卒採用を行っている大規模病院ほど発生する可能性が高くなっています。

 

 

いわゆる、うつ病の症状です。

 

夜勤が体に合わず体調を崩した、残業が多く疲れがとれない、プリセプターと性格が合わないなど原因は多々考えられます。

 

1年目の新卒は覚えることも多くただでさえ忙しい業務のほかに勉強に時間を取られるためプライベートの時間が持てないなど、うつ状態になることが多くあります。

 

 

高校卒業後、3年制看護学校を卒業して新卒看護師となった場合、22歳の新卒看護師です。
新卒看護師を採用をする病院は、大学病院、公立病院、200床以上の民間病院など一定規模以上の急性期病院がメインとなります。

 

大規模病院は当然患者数も多く病床数も多いため、多くの看護師を必要とします。既存看護職員の退職数も見越して新卒採用計画を立て4月入職採用を定期的に実施しています。

 

新卒看護師にとっては、大規模病院は新卒研修マニュアル、新卒教育（プリセプター、研修カリキュラムなど）制度が整っており、新卒看護師を受け入れて育てる環境があるので安心です。しかし、一方でとても忙しいため体調を崩す新卒看護師が出てしまいます。

 

 

体調不良やメンタルヘルスの不調のために、ひとまず休職する看護師も多いのですが、結局復職してもすぐメンタルヘルス不調になり退職するケースが多くあります。

 

メンタルヘルス不調で退職するのは決して悪くありません。次の病院で同じ状態にならないことが大事なのですが、またメンタルヘルス不調を再発する新卒看護師が多いのも事実です。

 

その理由として、1年目未満で退職する看護師の傾向は、都会の立地や有名な病院でカッコ良く働きたいという憧れがあり、大学病院や公立病院で働くことにステータスを感じ、中小の民間病院で働きたくないという傾向があります。

 

早期退職になってしまった病院は残念ながら自分に合わなかったと思ってしまうのですが、同じような綺麗、大規模、有名な病院で働くのであれば、同じような忙しさが待っておりまたメンタルヘルスの不調になることが予測されます。

 

 

体調を崩さずに急性期看護の基礎を経験するためには、民間二次救急病院という選択肢もあることを一度考えてみて欲しいと思います。

 

医療設備、建物の綺麗さ・豪華さ、そこで働くことのステータス、医療レベルの違いなど我慢しなければいけない事も多くありますが、体調を崩して辞めてしまったのであれば体調を崩さず働ける環境の病院を探すことが重要です。

 

民間二次救急でも、きちんと若いうちに急性期で看護経験の基礎を積んでおけば、将来回復期、慢性期、クリニックなど選択肢は広がります。

 

 

大規模病院が忙しく体調を崩す可能性があることを知らない両親が、新卒で入職するなら母体が安定している大規模病院を希望しているというケースも多々あります。仕事内容で就職先を選んでいるのではなく、安心、安定と思っていることが多いためです。

 

 

短い期間で退職した場合、面接でどう伝えればいいのか悩みますね。面接でありのまま退職理由を言うのは相手に悪印象を与えてしまうかもしれません。

 

新卒入職から1年未満で退職した場合は、家庭の事情などやむを得ない事でない限り、採用側は短期間で辞めてしまったことを気にします。

 

特に気を付けたいのが、大学病院から大学病院への転職や、大規模の公立病院から同規模の公立病院への転職の場合は、せっかく採用しても同じことになるかもしれないと採用側は考えますので、面接のハードルは非常に高いと思った方が良いでしょう。

 

もし、民間二次救急病院の転職を希望するのであれば、忙しくて体調を崩した、時間外勤務が一日2〜3時間あり体調を崩したなどの退職理由でも、環境が変わり今までより忙しくは無くなるので採用側もあまり気にしないようです。

 

○○が嫌で辞めた、というのはNGです。例えば嫌いな同僚がいて、嫌いな先輩がいてなどです。個人的な好き嫌いで職場を選んでいたらきりがありません。

 

退職理由が職場になじめなかったのなら、なぜなじめなかったのか、自分自身なじむためにどういう努力をしたのか説明しましょう。

 

夜勤や残業で体調を崩したのなら、どのくらいの夜勤や残業が自分の体にとって負担だったのかを把握し、今は健康に戻っていることと、環境を変えて頑張りたいことをしっかりアピールしましょう。

 

※新卒入職後、短期間で辞めてしまっているのは事実なので、これから頑張りたいという気持ちをアピールしましょう。

 

 

今はまだ看護師不足だから、しばらくの間は20代〜30代なら短期間で辞めても転職先は見つかります。しかし、いずれ看護師人数が足りる時期が来ます。その時は、以前に短期間で転職を繰り返していた看護師は、面接で不合格となります。

 

働きたい病院、憧れの病院など理想があるのは分かりますが、体調を崩してしまったのであれば同規模の病院は自分に合っていなかったと認識し、規模や病院グレードをワンランク下げて転職先を選びましょう。

 

短期間で辞めてしまったから自己PRの方法が思いつかない、自分はどんな病院が向いているのか分からない看護師さん、一人で悩んでいないで看護師求人サイトに登録して、プロの専任コンサルタントに相談しましょう。

 

 

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